2013年2月13日水曜日




去年にひきつづき、今年も恵比寿のwatingroomにて、発表させていただくことになりました。

東京都写真美術館主催 第5回恵比寿映像祭 地域連携プログラム参加

2013年1月19日(土)~2月24日(日)
オープニングレセプション:1月19日(土)18-21時

(プレスリリースもリンク先にあります。)

明日の6時よりオープニングパーティーもありますので、お時間ある方は是非いらしてください~!
おまちしております。
直前のお知らせになってしまい、申しわけありません....。

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「おろち」展

 去年の暮れから、紐や縄のことが気になっている。
 たたずむ縄を見つめていると、日常的に自分の身の回りにあるものなのに、その存在感をふと特異に感じたりする。
 大太鼓の横でとぐろを巻く大縄が、自身の力を使ってぐーっと縮んでいき、予測しない瞬間にふわりとのびる(あ、これは「アートと音楽」という展覧会で発表した自分の作品の描写です)。その様子から重力が歪んだ状態を見ている気がしてきて、時間すらも歪んでしまったかのように身体がうごかなくなってしまった。
 そんなこんなで紐や縄についての本を読みあさっていたら、紐や縄の研究で知られる額田厳さんの「「ひも」があってはじめて「結び」が成り立つ。つまり、「ひも」は、「もの」と「もの」、「もの」と人、さらには人と人とを結びつける重要な役割を担って人間とともに歩んできたといえよう」という言葉に出会った(『ひも』より)。紐や縄は、磁力や重力と同様、なにか見えないエネルギーを発生することで、「結び」という、人間の奥深いところできってもきれない関係をつくるのだ。

 「おろち」とは大蛇のことだ。
 かつて、とある電子通信機の会社の工場に、恐竜の骨格、あるいは大蛇の姿のようなグロテスクな機具が天井からぶらさがっていた。近づいてよく見てみると、それは赤、青、黄などを何十本もよりあわせ、束ねられた電線であった。そして、この「怪物」のことを職場の工員たちは「おろち」と呼んでいたという。
 わたしも、これまでの作品の中で、電線を隠さないようにしてきた。モノとモノとのつながりを提示することで、作品を観る人にも、見えないエネルギーを感じてほしいという思いがあった。

 巳年である2013年はじめの個展では、紐や縄にまつわる力や意味について私なりの解釈を「おろち」という展覧会で発表したいと思う。

 毛利悠子

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また現在、
NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]の「アノニマスライフ展」で大型の新作「fort-da」を展示しています。

NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]『アノニマスライフ展』3月3日まで開催中


どうぞよろしくお願いいたします~。